鍼やお灸によって局所的な血管拡張や神経の反応が起こり血流が増加します。
そのため細胞や臓器に十分な酸素や栄養素がより多く運ばれて血行が改善します。
これによって
①患部に集まっている血液の滞りがなくなり炎症を沈めたり、痛みが和らぐ
②筋肉へ栄養が供給され筋肉の疲労を軽減・修復
③白血球が集まり、また免疫細胞も活性化されるため生体防御機能が高まり免疫力が向上
④体内の有害物質や老廃物の排出が促される(デトックス)
⑤本来の正常な内臓の働きに回復するため美肌の再生力が高まる などの効果があります。
わたしたちは本来、病気から回復したり怪我を自ら修復させる能力を備えています。
この自己修復メカニズムは個人の免疫力、ホルモンバランス、血流、組織の修復と再生機能などによる差が大きく、体質や食事、生活習慣
などによっても異なってきます。また自然治癒力、自己再生力がうまく働いていないと不調や病気を引き起こすと云われています。
鍼灸治療では不調や症状を引き起こす根本原因を取り除き免疫力を高めて自然治癒力を回復させる、即ち特殊なツボや反応点への
刺激によって自らが治っていくカラダに整うために必要な免疫活性化作用があります。
鍼やお灸の刺激で神経が活性化したり、神経伝達物質の放出が調整されて自律神経や内分泌系が影響を受け、ホルモンバランスや
おからだ全体のバランスが整います。
自律神経系の調整として交感神経の過緊張を抑えたり、副交感神経を活性化するなどの施術があり、これによって血圧の調節、めまい、
動悸息切れ、胃痛、便秘下痢、冷え、多汗、睡眠障害、頭痛、不安うつ、集中力や記憶力低下、慢性疲労、女性特有のお悩み、男女の更年期症状
などの様々な不調がお薬に頼らず改善していくこと、また生殖機能のアンチエイジングやホルモンバランスが整うという点において鍼灸治療は
とくに優れていると云われています。
鍼やお灸の刺激によって以下のような鎮痛作用があります。
①脳内で天然のモルヒネ様の物質(内因性オピオイド)を出し痛みを伝える神経の興奮をブロック
②脊髄で痛みを反射性にブロック
③神経刺激を介した反応により血行が改善されて痛みを発している物質を取り除く作用
④痛みによって生じる交感神経の過緊張を緩めると血流やリンパの流れが良くなり収縮も和らぎリラックスする
⑤内臓や血管を支配する自律神経に働きかけて内臓機能やホルモンバランスを調整し痛みを和らげる